春になると神戸ではいかなごの「くぎ煮」が出てきます。
2月下旬にいかなご漁が解禁になるので、それを待ち焦がれていた主婦の人達が一斉に炊き始めます。
春の風物詩と言えます。
私は京都で生まれ育ったので、社会人になるまで「くぎ煮」の美味しさを知らなかったのですが、
私にとっての春の風物詩と言えば「筍」になります。
毎年、この季節になると筍が食べたくなります。
筍ごはん、若竹汁、そして「筍と牛肉の炊いたん」は京のおばんざいとしても有名ですね。
竹の成長力は凄くて、地上に顔を出してから地中の水を大量に吸い上げ、
節と節の間を伸ばしていくことで大きくなります。
1日で1メートル以上成長すると言われています。
ですから美味しい筍を食べようと思うと、地上に顔を出す前の朝に掘り出すことが必要です。
私の住んでいた地域では春になる少し前に、竹林に蓆(むしろ)を敷きつめ、その上に薄く土をかけておいて、
その土にわずかなヒビが入ったのを見て地上に顔を出す前の筍を掘り起こしていました。
春の旬の食べ物には生命力や活力を感じます。
その食材を美味しく調理し食べることで人も活力をもらっているような気がしてきます。
ハウス栽培で小さく育てられたものとは違う、自然のダイナミックな味を私は感じます。
旬の食べ物にはビタミンやミネラルも豊富で、安くて栄養価の高い物を食べることが出来ます。
そういう意味では、男のスキンケアは食べ物から始まると思います。
旬の生命力ある食材を使った料理を取ることは、肌に生命力を取り込むことになります。
美味しい食事と適度な休養。これがまずは美肌へのスタートではないでしょうか。