秋も深まってくると紅葉の美しい季節になります。
私の住んでいる滋賀県には、
「湖東三山」と呼ばれる古くからの天台宗の名刹があり、
紅葉の季節には近くの永源寺とともに多くの人達が訪れます。
同様に「湖南三山」とよばれる寺院が湖南市にありますが、
こちらの方は滋賀県の人にとってもあまり馴染みのない名称だと思います。
関東の方から時々訊かれることがあるので、どんなところかと以前から一度行ってみたいと考えていました。
今年は紅葉のシーズンに晴天の日が続いたので、ふらりと訪ねてみました。
平日だったこともあり人が少なくて、落ち着いた風情を味わうことができました。
それぞれの寺院が国宝を有していて、そのことも歴史ある寺であることを感じさせます。
特に常楽寺は、住職ひとりで整備を進められたこともあり、
小さくても整備された寺域の中にある三重塔の佇まいが凜とした雰囲気を伝え、
心地よい時間を提供してくれます。
紅葉のグラデーションも面白く、一面に広がる紅葉・黄葉の錦絵も美しいですが、
赤と緑が混じり合いながら変化していき、コントラストを見せてくれるのも紅葉の楽しみの一つだと思います。
このもみじ葉たちもやがて落葉し、冬のシーズンを迎えます。
落葉は風雨にさらされ、やがて土に戻ってゆきます。
その土がまた木々の養分となり、次のシーズンの成長を促します。
私達の人生も数々の苦労を経て、その人の姿を作ります。
男のスキンケアは単に素肌が美しくあれば良いだけではないように思います。
そうした人生の年輪が刻まれ、
なお生き生きとした生命力を感じさせる肌でいることに価値があるのではないでしょうか。
乾燥する冬のシーズンを迎えますが、皆さんの充実した日々が肌に刻まれ、
味わいのある素肌でいられることを願っています。
吹く風に 紅葉踏みしめ 上る段 (合掌)